就活を始めたばかりの人たちは、
「自分が希望する業種とマッチする業界はどこ?」「そもそもどのような業界があるの?」など、迷ってしまうことも多いのではないでしょうか。
就職活動を進めるには、私たちが働く社会にはどのような業界があり、それぞれがどのような役割を果たしているのかを知らなくてはなりません。
業界ごとの特徴や仕事の内容をしっかり把握して、自分の選択に役立てましょう!
業界とは
そもそも「業界」とはどういう意味なのでしょうか。
辞書による定義では、「業種や取扱商品を同じくする仲間。また、そういう人々の社会。」とあります。
わかりやすく言えば、「業界」とは数ある企業を取り扱う商品やサービスの種類によって分類したものと言えます。
似た言葉に「業種」という言葉がありますが、これらは同義かさらに細かい事業分類を指します。
業界はそれぞれが密接に関わりながら社会に様々なモノやサービスを提供しています。
それぞれの業界がどんな領域に関係していて、どのような特色があるのかを知ることからはじめましょう!
主な業界8つ
日本の業界は大きく分けると8つに分類されます。
それぞれの業界の概要を理解して自分の希望する業界を絞って行きましょう。
①メーカー
メーカーとは、「モノ」を企画・開発して生産している会社です。
「モノ」とは私たちが普段の生活で使っている日用品から、鉄鋼や化学物質まで、製品全般を指します。
同じメーカー業界の中でも、扱っている製品や販売する対象によってさらに細かく分類されます。
扱う商品の加工する範囲や販売対象も異なれば、当然ながら強みや求められる能力も異なります。
メーカー業界の企業を希望する際には、「モノ作りが好き」「その企業が作る製品が好き」といった理由だけではなく、その企業の「特徴」「顧客対象」「製造範囲」などを把握した上で自分の就きたい仕事や興味とマッチしているか考えましょう。
②商社
商社とは、主に商品やサービスなど全般について世界中で取引の仲介を行う会社です。
さらに長年の時間をかけて構築されたネットワークによるバリューチェーンの強化を利用した事業投資なども手がけます。
商社
には大きく2種類あり、それぞれ「総合商社」と「専門商社」と言います。
両者の違いは、あらゆる分野に渡って取引を行うか、絞られた分野内で取引を行うかになります。
そのうち総合商社業界は、就職希望先企業ランキングで常に上位にランクインする人気業界です。
人気理由として業界規模の大きさ、やりがいなどが挙げられるでしょう。
③小売・流通
小売会社・流通会社とは商品を仕入れて消費者に販売する会社です。
1つの限られた分野の商品を扱う専門店から、百貨店のような様々な分野の商品を扱う店舗もあります。
一般的な仕事内容のイメージとして店舗販売を思い浮かべるかもしれませんが、商品の買い付けを行ったり在庫を管理すると言った仕事内容もあります。
特徴として「消費者と直接関わる」ということが挙げられるでしょう。
④金融
金融は各業界と密接に関わりながら、お金を動かすことで生まれる付加価値を扱う業界です。
会社を作る際にも株式を通じて資産を運用する際にも金融業界と関わることになります。その点で業界全体を支える役割を担っていると言えるでしょう。
金融業界の会社はさらに、預金や貸付を行う「銀行」と顧客の保険料を運用し利益を生み出す「保険会社」と株の取り扱いを行う「証券会社」などに分けられます。
⑤サービス
サービス業とは、人が何かしたいと思う欲求に応える仕事です。
例えばサービス業界のひとつであるレストランは顧客の「美味しいものを食べたい」という欲求を満たしています。
上記のような目に見えるサービス以外にも、情報や教育などの目に見えないサービスも提供の対象となります。
サービス業の特徴としては、メーカー同様に事業内容が幅広いことが挙げられます。
さらに人々の欲求の流行が時代とともに変化するように、サービス業の提供する内容も変化が多く、その業務内容も様々です。
世の中の動向を掴み、次の時代に求められるサービスを考えることが重要になります。
⑥ソフトウェア・通信
ソフトウェア・通信業界の企業は、パソコンやスマホを使って操作を行うときに必要な情報の処理や伝達に関わるサービスを提供します。
ソフトウェア系の企業では企業経営の効率化を図ったソフトウェアの開発を行い販売します。
通信系の企業は私たちが日常的に使っている携帯電話やインターネットなどの通信ツールを開発し、提供します。
販売のための営業などもありますが、プログラミングなどの専門知識を使った仕事が多いことが特徴です。
⑦マスコミ・広告
マスコミ・広告業界は、様々なメディアを通して多くの人たちに情報を発信する業界です。
発信するメディアによって、「放送」「新聞」「出版」「広告」などさらに分類されます。
自分が携わった番組や書籍が世の中の人たちに届けられる達成感を感じられる業界と言えるでしょう。
⑧官房庁・公社・団体
官房庁・公社・団体は、民間企業とは区別され、公的事業を行う団体です。
公務員を志望する場合、試験の対策をする必要があります。
民間企業と並行して志望のか、公務員に絞って就活を進めるのかなど、公務員を志望する可能性がある方は早めに決断と計画を進めましょう。
まとめ
みなさんの中には、もともと行きたい業界が一点に絞られている人もいるかもしれません。
しかし、既に知っていた,気になっていた業界だけでなく、まずはいくつかの業界を見渡して視野を広げることが大切です。
そして他の業界と比較することによって、実際に絞られた業界を受けるときには自分の行きたい業界の志望する理由の精度も高まるでしょう。
また、取り扱う商品やサービスが変われば、働き方や重要視されるポイントも変わります。業界の特色をおさえて自分に合った業界を見つけましょう。