最近、ニュースなどで就活ルールについて取り上げられることが多くなりました。
その理由は2018年9月3日、経団連の中西宏明会長が就活ルールの廃止に言及したからです。しかし、多くの学生がピンとこないのではないでしょうか。
そこで、就活ルールについて徹底解説していきたいと思います。
就活ルールとは?
そもそも就活ルールとはなんなのでしょうか?
就活ルールとは、1997年に経団連が加盟企業に対して、採用活動の日程などを定めたものです。そこには様々な解禁日が設けられています。募集要項の開示、会社説明会などの広報活動は3月1日から、面接などの選考活動は6月1日から、内定は10月1日から…と言った採用活動を始める時期が定めてあります。そして、今回そのルールが廃止されるということでニュースになっている訳です。
しかし、このルールはとっくに形骸化しており加盟企業が守らなかったとしても罰則はなく、経団連に非加盟の中小企業、外資系企業、IT関連を含むベンチャー企業にとっては無関係です。文部科学省の2018度「就職・採用活動に関する調査」によると、6月以前に選考活動を開始した企業は62.4%だそうです。つまり、実に6割以上の企業が「解禁破り」をしているということになるのです。
なぜルールを廃止するのか?
上記のように形骸化したルールを廃止するのには納得がいきます。しかし、なぜ「解禁破り」をするのでしょうか?それは企業が優秀な人材を採りたいからです。
例えば、外資系の企業は大学3年の秋には選考が始まって内定が出ますし、一部のマスコミ業界の企業においても秋から選考が始まり年内か年明けには内定が出るという流れになっています。また、夏のインターンシップで実質選考をして、優秀な学生を水面下で選考に案内している企業もたくさんあります。
つまり、多くの学生が就活解禁日だと思っている日の何カ月も前に、既に内定を獲得して就活を終えている学生がいるのが事実なのです。同時に、解禁日まで待つと企業が欲しい優秀な人材は、すでに就活を終えていることが多いのです。
21卒〜の就活は早まる
就活ルールがなくなるということは、今までの一斉にスタートからフライングOKとなります。なので企業側もインターンシップで優秀な人に内定を出したり、大学4年生の春から採用活動を始める企業もあれば、夏から始めるなど企業ごとに採用時期がズレることが予想されます。
2021年卒やそれ以降卒業予定の学生は、今まで以上に情報収集力が必要とされます。
また、多くの2021卒の就活時期は2020年の春からとなります。2020年はオリンピックの影響により、首都圏ではすでに説明会の会場は取れませんし、ホテルが満室になってしまっているなど、6月に選考することは不可能な状況となっています。オリンピックが終わる9月以降から選考を始めるのは考えにくいので、4月か5月には大手も含めて選考が行われると考えられます。
従って、2021年卒は常にアンテナを張っておくことが必要だと思われます。
まとめ
2021年卒や、それ以降に卒業予定の学生は今まで以上に情報取集を行っていく必要があります。就活ルールがなくなることにより、就職活動全体が早くなるので自己分析や業界研究を大学1・2年生のときから行う必要性もあるでしょう。