インターンに参加したい企業が見つかったら、エントリーシートに志望動機を書く必要があります。しかし、志望動機を書くことに慣れていないため「志望動機ってどうやって書けばいいかわからない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、志望動機の書き方について説明します!
1.インターンでは志望動機がなぜ重要なのか?
インターンに参加するために、なぜ志望動機を書く必要があるのでしょうか?
それは、企業が本当に自社に興味がある学生に参加して欲しいと考えているためです。
インターンには企業研究がまだ進んでいない段階の学生が応募することが多く、企業側もそのことについて一定の理解を示しつつも、インターンの志望動機の内容から熱意のある学生とそうでない学生を選別しようとしているのです。
2.志望動機の書き方のポイント
インターンの志望動機のポイントは「参加する目的」を明確に書くことです。参加する目的の中には、他にも多くのインターン先がある中でなぜその企業を選んだのかという理由が語られているということも重要です。
本やインターネットを探せば、例文は見つかりますが、それをそのまま引用しないように注意しましょう。
文章の型を参考にするのは問題はありませんが、志望動機はあなた自身の言葉でしっかりと内容を考えてから書きましょう。
3.志望動機を書くために必要な4つのステップ
志望動機書を書くために、まずは情報収集をすることが必要です。情報収集をする前に志望動機を書き始めてしまうと、自分の中でも考えがまとまっていないため伝えたいことが不明瞭な文章になりやすいです。
内容の薄い志望動機にならないために、まずは情報収集をしましょう。
必要となる情報収集は、自己についての3つと、企業についての1つの、4つのステップがあります。
(1)自分の希望を把握する
志望動機を書く前には、時間をかけて自分の過去を振り返り、自己分析をしておくことが大切です。こうした作業は遠回りに見えて、将来志望する職種や企業を選ぶ中で重要な助けとなります。
まずは、自分が仕事に対して望んでいることを書き出してみましょう。
これから自分が働く企業はどんな職場環境であって欲しいか、どんな理念や特徴を持っている企業が良いのか。自分のスキルが活かされる職種は何なのかを考えましょう。仕事に対して望んでいることを整理することで、インターンに参加する企業を選ぶ上での、あなたの価値観が見えてきます。
(2)強みと弱みを把握する
自分の「強み・弱み」「価値観」を知ることは、採用において重要視されるポイントである「人柄」を伝える上で重要です。その根拠となるエピソードも書き出してみましょう。
また、自分が苦手な環境を考えることも自己分析になります。
〇「時間にしばられたくない」と考えている人はフレックス制を導入している企業
〇「絶対に満員電車で通勤したくない」と考えている人はリモートワーク制度が導入されている企業や、満員電車を避けられる立地の企業を探すなど
自分が求めている職場環境を明確にすることができます。
次に自分がその企業のインターンに申し込む理由について、自分の内面を分析しましょう。
(3) インターンに参加しようと思ったキッカケを把握する
〇就きたい仕事が決まっているのか?
具体的に就きたい仕事が決まっている方は、なぜその仕事に興味を持ったのか、そこに繋がったと思われる自分の経験や体験を振り返ってみましょう。
特別な活動や経験である必要はなく、あなたの実際の経験から何を学び、何を身につけてきたかという視点が大切です。そして、その学びと企業にはどんな繋がりがあるのか。それをインターンに参加したい理由に繋げて、志望動機に盛り込みましょう。
〇やりたい仕事を探しているのか?
就きたい仕事が決まっておらず、やりたい仕事を探してインターンに参加したいという人も多いのではないでしょうか?明確な理由がすぐに思い当たらなくても、インターンに参加したいと思うようになった動機が何かしらあるはずです。
「インターンに参加して、社会経験を学生のうちに積んで成長したい」や「インターンを経験してから、就活に臨みたい」のであれば、その動機を掘り下げていき、自分の経験や体験から志望動機に繋げて盛り込みましょう。
また、「企業のことをもっと知りたい」といった前向きな理由であれば、そう思うようになったキッカケや体験を軸として志望理由の作成に取り組むのもよいでしょう。
・何を学びたいのか、身に付けたいのか?
インターンのメリットは、学生の立場で実際に企業で働き仕事を体験できることです。インターンを通して自分が何を学びたいのか、何を身に付けたいのかを考えて深掘りをしてみましょう。
その企業に入社したいと希望しているのであれば、「業務内容の実際を知りたい」「この業界のことをよく知りたい」といった理由が考えられます。
ただし採用担当者から見て「安易な気持ちで参加しようとしている」と思われないように注意が必要です。インターンに参加する明確な目標をはっきりとさせた上で、この企業なら何を学べると思うのか、そこで得られるであろう経験を、前向きに活かそうとする姿勢が伝わる内容になっているかを確認しましょう。
〇その企業や業界に興味があるのか?
インターンの志望動機が「興味」からであれば、あなたがその企業や業界に興味を持つようになったきっかけを振り返ってみましょう。
たとえば、「専攻分野で勉強した内容を活かせる業界だから」「自分のやりたい仕事ができる企業だから」などが挙げられます。
また、興味を持ったことを理由にする場合は「他社ではなく、その会社でないといけない理由」まで書けるように、志望する企業や業界に関する情報はしっかり調べておきましょう。
自分の中にある志望動機がはっきり見えてきたでしょうか?
次は、企業側についての情報収集です。自分の志望動機を踏まえた上で、「その動機が企業にとって魅力的に見えるかどうか」という視点も持つ必要があります。
そのため、志望動機と企業が求める人物像とをすり合わせていく工程が必要になります。
(4) 企業の事業内容や特徴を把握する
一つの業界のなかには、数多くの企業があり、それぞれ特徴が異なります。そこを理解し、どうしてもその企業でないと経験できない理由を明確に述べられるように、以下のポイントを押さえましょう。
・どんな事業を行なっているのか。
・同業他社との違い。理念や社風、特徴。
まずは、どのような企業なのかを知っておくことが大切です。
また、企業の採用情報のページを確認すると、働いている人のインタビューなどを読むことができます。そこから、どのような人材を求められているのかを知るヒントを得ることができます。
その企業の課題や今後の方向性を知っておくために、IR情報をチェックしておくことも大切です。
また、大学のキャリアセンターや、自分の人脈を活用して、実際に働いているOBに話を聞くことで得られる情報はたくさんあります。特に人気企業の場合は、ホームページやパンフレットなどに書かれていない情報を得ることで、差別化をはかることができるでしょう。
4.志望動機の構成のポイント
上に書いた情報収集を踏まえて、自分の書きたい要素を出し切った上で、その中で書く優先順位を考えましょう。
基本的な構成は以下の3つを意識すると書きやすくなります。
志望動機は、この企業のインターンに参加したいのか理由を書くものです。
文章の冒頭は結論ファーストを心がけて、志望動機を簡潔に述べましょう。
簡潔に志望動機を提示した後は、「なぜそのように思ったのか」の根拠づけをしましょう。具体的な自分のエピソード、興味や強みを交えて書くことで、自分にしか書けない内容になります。
最後のまとめには、「率先して〇〇を学ぶ」など、参加できた場合に前向きに取り組む姿勢を伝えると、より熱意が伝わるでしょう。
5.最終チェックの注意点
完成した志望動機を確認します。以下のポイントに気をつけながら見直しましょう。自分の確認だけでは不安な場合は、OB訪問を行なって他の人にも見てもらうと良いでしょう
〇無駄のないまとまりのある文章かどうか、内容のつながりに違和感はないか。
〇文字数に過不足はないか。
志望動機の指定がある場合は、字数が8割を超えているかを確認しましょう。指定がない場合は、200文字~300文字程度を目安に書きましょう
6.まとめ
インターンに行こうと思ったキッカケは、何となくであったり、友達に誘われたりしたことかもしれません。明確な動機がない場合でも、そのインターン先の仕事と自分のやりたいことや経験とを照らし合わせて、共通点を見つけることは出来るでしょう。
インターンは学生のうちに興味のある企業を詳しく知ることができる、滅多にないチャンスです。「何のために参加するのか」を自分の内面から問いかけ、企業研究をすることは、良い志望動機を書くことだけでなく、インターンを通じて自身の成長を促すことにもつなげることができます。
最初は志望動機を書くことに慣れていないため難しく感じるかもしれませんが、何回も書くことで納得できる文章を書けるようになります。
諦めないで何度も挑戦して、有意義なインターンにしてください。