就職活動の最終の難関となるのは、面接という方が多いのではないでしょうか。
書類審査やグループディスカッションなどをくぐり抜け、面接まで進んだものの、面接対策は何をしたらいいの?と悩む就活生は多いです。
最近では対面形式のほか、オンライン面接を導入している企業も急増しています。
そこで今回は、面接練習をスタートするおすすめの時期のほか、対策の方法とポイントをご紹介します。
就活の面接練習、いつからすればいい?
就活の準備に含まれるものは主に5つ挙げられます。
- 自己分析
- 業界研究
- 企業分析
- インターンシップ参加
- Webテスト対策
さまざまなものを合わせて、避けて通れないのが面接対策です。
面接は、実際に面接官を前にした空間でないと緊張感が出ず、対策をしても意味ないのでは?という意見もありますが、面接対策は絶対にしておきましょう。
理由は、面接は数をこなせばこなすほど、話すスキルがアップするからです。
繰り返し練習してブラッシュアップしていくことで、口が自然と動くようになり、本番に落ち着いて臨めます。
よくある疑問点としては、面接練習は、いつから、何を、どのくらいすれば良いのか?というものがあります。
「いつから」については、志望業界や企業が明らかになるタイミングが良いでしょう。
Webテストの対策と並行して、大学3年生の秋頃から練習を始めておくと、面接直前に焦らずに済むでしょう。
4年生に入ってからですと、すぐに3月に向けて面接のスケジュールが立て込んでしまい、礼儀作法のマナーなどをインプットしきれない可能性があります。
「何を」については、本記事の後半でご紹介しますので、ぜひご覧ください!
「どのくらい」対策をしたらいいのか、については、人ぞれぞれ異なりますので、よくある質問に対し、スラスラと回答できるような状態になるまで、が正解です。
前述の通り、面接は練習回数が多ければ多いほど精度が高まりますので、毎回反省点を改善しながら、10回以上は練習するのをおすすめします。
対面形式の面接の対策方法は?
それでは、実際に面接対策を行う際には、どんな練習方法があるのかご紹介します。
自分に合った方法は人それぞれ異なりますので、いくつかの方法を試してみることをおすすめします。
より効果的な練習方法を見つけて、本番までに回数を重ねておきましょう。
1.動画撮影を行い、見直す
最近ではオンライン面接も増えているため、対面・オンラインいずれの形式にも有効な練習方法です。
いくつかの質問を想定しておき、受け答えする様子を撮影して、自分で見直してみましょう。
できれば、面接の際に面接官に見える場所がすべて映るよう、全身鏡と向き合ってみたり、カメラから少し距離をとって撮影をしてください。
身振り手振りを取り入れて話すことで、自分の頭の中のストーリーを整理できることもありますので、じっと姿勢を固定してしまうよりは、自分の体や手、表情の動きまで、撮影した映像を確認してみてください。
自分でも気づかなかった自分の長所が見えてくる半面、姿勢の悪さや足元のマナーが見えてくるかもしれません。
面接官から見た時を想定して、改善できる点を直していきましょう。
2.面接の回数をこなす
たとえば、早い時期からインターンシップの選考を受けてみたり、早期選考を行っている企業の面接を受けるのも良いでしょう。
本命企業の面接に臨む前に、本番の面接の回数をこなしておくことは非常に重要です。
基本的な入室から質疑応答、退室までのマナーの練習になりますし、志望企業ではないとしても、実際に面接官を前にして話す緊張感を味わえます。
また、一対一の面接ももちろんですが、集団面接を受けておくのも有効です。
話し方が上手だったり、面接官の印象が良さそうな学生がいれば、自分の所作の参考にしてみましょう。
もちろん、志望先の企業ではないとしても、失礼のないようマナーを守り、事前に企業や職種については調べておくことが大切です。
志望企業が決まっていれば、同じ業界内の同業種を受ける方が、業界に関する話題の受け答えの練習になるため、おすすめです。
3.実践的な体験ができる就活イベントに参加する
就活イベントに参加するのもひとつの方法です。
就活イベントとは、複数の企業が出展して開催する合同説明会や、就活支援を行っている大手就活サイトが主催しているセミナーのことを指します。
イベントによっては、面接対策講座を開催していることもありますし、模擬面接イベントなどに参加できます。
実際に企業の採用担当者と面談を行い、自己PRや志望動機を面接さながらに話し、フィードバックをもらう機会を作れるかもしれません。
また、集団模擬面接などがあれば、他の就活生がどのように話しているのかを聞けるでしょう。
面接時のマナーや、どんな質問をされるのか基本的な情報が欲しい、と考えている学生はまずセミナーを受けて説明を聞き、話す内容の準備がまとまってきたタイミングで、実戦形式のイベントに参加してみましょう。
4.OB・OG訪問で面接練習を依頼する
OB・OG訪問時に、社会人の先輩にフィードバックをもらうのもひとつの方法です。
実際に面接をくぐり抜けてきたOB・OGに、こんな内容で面接に挑もうと思っている、という原稿などを見せて、意見をもらってみましょう。
過去の経験をもとに、より適切な自己PRの方法や、志望動機の話し方を教えてくれるかもしれません。
また、お願いできるOB・OGであれば、模擬面接を依頼してみるのも良いでしょう。
実際にOB・OGから面接で問われそうな質問をしてもらい、面接と同様の返答をしてみる実践的な練習の方が、具体的なアドバイスを受けられます。
社会人の先輩ですので、仕事の合間をぬって時間をいただけることにしっかり感謝を伝え、お願いをしてみるのが良いでしょう。
5.大学のキャリアセンターを利用する
大学のキャリアセンターは、就活全般のサポートをしてくれます。
進路相談のほか、エントリーシートの内容に関するアドバイスや、選考対策を手伝ってくれます。
大学によっては、集団面接の練習会を開催している場合もあるようですので、まずはキャリアセンターに相談に行ってみましょう。
志望企業が決まっていれば、OB・OGを紹介してくれたり、より具体的なアドバイスをしてくれるでしょう。
自分が所属している大学ではどんなサポートを受けられるのか、まずは確認してみてください。
6.就活エージェントや就活支援サービスを活用する
就活エージェントは、無償で企業紹介やES添削、選考対策のアドバイスをしてくれます。
エージェントによっては、自己分析を丁寧に行ってくれたり、エントリー作業の代行、本番面接のフィードバックなどをしてくれます。
多くの就活生をサポートしてきたプロの目線からアドバイスを受けられる機会は貴重なので、ぜひ活用してみてください。
しかし、就活エージェントのサービスのメインは企業紹介となるため、エージェントによってはその他のサービスを提供していない可能性もあります。
一度、自分の志望している業界や職種を紹介してくれそうな就活エージェントを検索してみてください。
7.家族や就活生仲間に協力してもらう
家族や就活生の仲間と一緒に面接練習や情報交換をしてみるのもいいでしょう。
デメリットとしては、日頃からコミュニケーションをとっている相手との面接練習では、緊張感がないため、本番さながらには練習できないかもしれません。
しっかり頭を切り替えて練習に臨むか、友人同士で面識のない友人を連れ立って、練習するのもひとつの手です。
信頼関係があることで、自分では気づけないポイントについて、フィードバックをもらえる可能性もありますので、気軽に声を掛け合ってみてください。
オンライン形式の面接対策の方法は?
1.動画撮影を行い、見直す
こちらは、対面形式の際にもご紹介しましたが、オンライン面接の対策にも有効です。
オンライン面接の際には、ZoomやSkepeなどのオンラインミーティングツールを使用します。
アカウントを作成して、ひとりのミーティングルームをセッティングすることができますので、実際の面接を想定して、画面に向かって話す練習をしておきましょう。
カメラの位置や、背景の設定、音声の入力・出力方法など、対面形式とは事前準備が異なりますので、オンライン面接にの準備については下記の記事をご参考にご覧ください。
オンラインミーティングツールでは、撮影した動画を自分のPCに保存して、すぐに見直すことができます。
動画から改善点を洗い出して、受け答えをブラッシュアップしていきましょう。
2.就活支援サービスを利用する
大手就活支援サイトの他にも、最近ではオンラインで就活をサポートするサービスが多くあります。
就活生向けの特別カリキュラムや、個別プログラムが用意されており、面接練習やグループディスカッションの練習ができるサービスもあります。
面接練習をオンラインで何度も行うことで、本番のオンライン面接の際にデバイスやツールのトラブルが起こりにくくなりますし、緊張感を緩和できるでしょう。
最終的には企業紹介を受けられることも多いので、ぜひ活用してみてください。
3.家族や就活生仲間に協力してもらう
こちらも、対面形式と同様、最も気軽に練習できる方法です。
身近な家族や、就活生の友人と、オンライン面接の練習をしてみてください。
オンラインツールを使用することで、場所や距離を問わず、デバイスとネット環境さえあれば、練習することができます。
また、お互いに話している様子の動画をレコーディングすることができるため、動画を見返しながらフィードバックし合うのも有効でしょう。
面接対策をするときのポイント
面接の対策をする際には、いくつか気をつけるポイントがあります。
がむしゃらに回数だけを重ねるよりは、毎回改善を重ねて、面接官に好印象を残せるような話し方や所作を身につけましょう。
今回は、面接対策をする際のポイントを5つご紹介します。
1.自分の話し方・所作の癖を理解して、改善する
前述のように自分の面接練習の様子を録画したり、プロのフィードバックを受ける機会を設けることで、自分の話し方や所作の悪い癖が見えてきます。
たとえば、こんな癖は本番までになおせると良いですね。
- 話す際に「えー」「あー」などのフィラーがつく
- 目が合わない、または相手の目を凝視してしまう
- 話すトーンに抑揚がない
- うなずいたり、相槌を打つなどのリアクションが薄い
これらは、プレゼンなどを行うビジネスシーンにおいても、重要なコミュニケーションのポイントです。
せっかくこの機会に気づけた改善点ですので、少しずつでもなおしていきましょう。
2.一問一答形式で、回答を用意して暗記しておく
面接の際に聞かれる質問は、学生の回答によって分岐することもありますが、よく聞かれる質問もいくつかあります。
まずはこれらについて、それぞれ1分程度の回答を用意しておき、一問一答形式で答えられるようにしておきましょう。
たとえば、よく聞かれる質問にはこのようなものがあります。
- 自己紹介をしてください
- 自分の強みを教えてください
- 自分の弱みを教えてください
- 弊社を志望した理由をお聞かせください
- 自己PRをしてください
- 学生時代に最も力を入れたことは何ですか
- 入社後に実現したいことはありますか
- 他社の選考状況を教えてください
これらの質問をされた際に、すらすらと回答できる状態にしておきましょう。
Excelシートなどでまとめて、原稿を作成してみるのもいいかもしれません。
面接中の質問は、上記の回答の内容から、面接官が気になったキーワードについて質問されることが多いため、どんな質問をされるか想定することもできます。
分岐するだろう質問についても、回答の大まかな内容を決めておくことで、スムーズに話せるでしょう。
3.質問への回答は、キーワードを覚えておく
2.で一問一答形式で回答を用意しておきましょう、とご案内しました。
しかし、回答の内容を一字一句丸暗記する必要はありません。
されるだろう質問を予測して、話す準備をしておくのは非常に重要なテクニックですが、考えておくのはキーワードで十分です。
想定外の質問をされたときに、頭が真っ白になり話せなくなってしまう、ということが起きないよう、ストーリーに登場する重要なキーワードと流れを覚えることを意識してください。
4.時間を計って練習する
面接練習をする時には、必ず話した時間の長さを確認しましょう。
自分が話している様子を動画で撮影してみると、意外と「長いな」と感じることがあるかもしれません。
エピソードを盛り込みすぎたり、簡潔さが欠けていると、聞き手を飽きさせてしまいますので、30秒~1分程度で回答できるよう、おおまかな時間を体感で記憶しましょう。
本番の面接では、「30秒で自己紹介をしてください」「1分程度で自己PRをお願いします」など、話す長さを指定されることもあります。
まずは質問に対する結論を完結に話し、「なぜなら~」「たとえば~」という付帯するエピソードや意見を制限時間におさめられるよう話しましょう。
5.面接を終えたら反省点をまとめておき、毎回改善できるように意識する
面接練習に加え、本番の面接についても、毎回反省点が残るでしょう。
「あの時こう返せばよかった」「あの質問にはうまく答えられたな」といった振り返りは、次の面接の機会に活かせるため、どこかにメモをしておくことをおすすめします。
たとえば、振り返り用のノートを作成したり、スマホのメモ帳などに書いておくのも良いでしょう。
どの企業でどんな質問をされたか、理想の回答は何だったかを、記録しておくと面接の精度をどんどん上げていけるでしょう。
また、最終面接の前に、一次・二次では何を聞かれたか、ということを振り返る際にも有用です。
就職活動の面接は複数社を受ける場合、他社で何度も同様の質問を受け、回答することを繰り返します。
良い感触を得られた回は次に生かし、うまくいかなかった回は改善点を洗い出すこと意識して、面接スキルを向上させましょう。
まとめ
今回は面接練習の方法や、気を付けるべきポイントをご紹介しました。
就活生にとって難関な壁である面接ですが、スキルを身につければ面接官に良い印象を残せる最大の機会です。
しっかり対策をして、本番に臨んでください。