就活の面接やエントリーシートで「あなたのキャッチコピー(キャッチフレーズ)を教えてください」と質問されることがあります。
そんな時がきたら、あなたはすぐに答えることができますか?自分のキャッチコピーをすぐに思いついて返答し、その理由まで述べるのは難しいのではないでしょうか。
「キャッチコピー」には、事前準備が欠かせません。
また、就活の面接での質問だけでなく、エントリーシートや自己PRなど、キャッチコピーが使える場面はたくさんあります。
今回は、なぜ就活生に「キャッチコピー」をなぜ尋ねるのか、キャッチコピーを作る際の手順やポイントをキャッチコピーの例文とともに解説していきたいと思います!
就活をする上で、キャッチコピーが必要なのはなぜ?
当然のことですが、就職活動では「自分」を企業に売り込んでいく必要があります。「自分がどういう人間なのか」をキャッチコピーで表現することで、面接官や人事担当者の興味をひくことができます。
とくに、インパクトの強い表現や、イメージを掻き立てるような表現、人物像が一瞬で頭に浮かぶような表現はキャッチコピーとして有用でしょう。
キャッチコピーが使えるのは面接だけ?
キャッチコピーが使えるのは面接だけなのでしょうか?キャッチコピーを活用できる場面は、3つあげられます。
活用1、就活面接での質問や自己PRに活用する
繰り返しになりますが、就職活動では、「自分」を売り込んでPRをしていく必要があります。「自分がどういう人間なのか」というキャッチコピーを作るためには、深い自己分析が必要になります。オーソドックスなキャッチコピーでは、他の就活生の中に埋もれてしまい、面接官への印象的な自己PRにはならないでしょう。
例えば、同じ意味の説明でも「私は効率化が得意な人間です」と答えるか「私はアグレッシブなナマケモノです」と答える場合、どちらの方が面接官の興味を惹くことができるでしょうか?もちろん後者でしょう。「アグレッシブなナマケモノとは何だ!?」と、話を聞きたくなるはずです。
このように、キャッチコピーではオーソドックスな表現よりも、一工夫を入れることで、言葉選びのセンスや、誰にでも分かりやすく伝える能力があることをアピールしましょう。また、キャッチコピーを裏付けるような経験やエピソードをあわせて伝えることができれば、より面接官の心を掴むことができるでしょう。
面接官側からすると、就活生が自身の長所や人柄をよく理解したうえで、どのようなアピール能力があるのかを見る判断基準としてキャッチコピーを聞いています。その場でとっさに考えたキャッチコピーは、よく考え込まれたキャッチコピーと比べ、アピールの質で圧倒的な差が出るので注意しましょう。ただし、ウケを狙ったり、盛りすぎたキャッチコピーはかえってマイナスになります。誇張し過ぎず、あくまでも等身大の自分を表現するようにしましょう。
活用2、エントリーシートの自己PRに活用する
就職面接で質問をされる以外にも、エントリーシート、履歴書の自己PR、短時間で自分のアピールをおこなう必要がある自己紹介に活用することが出来ます。しかし、エントリーシートの内容とキャッチコピーに、ズレがでないように注意しましょう。
キャッチコピーには、あなたが相手にアピールしたい内容、興味を持ってもらうキッカケとなる内容が盛り込まれているはずです。せっかく作ったキャッチコピーも、エントリーシートと内容が噛み合っていないと、言葉に信ぴょう性が無く、あなたの印象がぼやけてしまいます。
活用3、自己分析を深め、インパクトを残せる
就職活動で他の就活生と差をつけるためには、面接官に強いインパクトを与える必要があります。しかし、企業には膨大な数のエントリーシートや履歴書が送られてきますし、集団面接でも短時間で多くの学生の資質を見極める必要があるため、一人の話をゆっくり聞いている時間はありません。そのため、企業はその人の特徴を端的に理解しようと、キャッチコピーを聞くのです。
そのため、ごく短いキャッチコピーのなかに、自分のアピールポイントを凝縮させる必要があります。他人に自分のことを理解してもらえるように話すためには、自分自身の特徴をよく理解し、論理的に話す必要性があります。そのため、キャッチコピーを作るためには、深い自己分析が必須と言えます。
キャッチコピーを作る手順
ではどのようにしてキャッチコピーを作れば良いのでしょうか?
1、自分の長所を探す
キャッチコピーを作るにはまず、自分が一番伝えたいもの(長所)を土台にする必要があります。まずは自己分析をおこない、自分がどんな何を経験してきて、どんな良い面を持つ人間なのかを把握しましょう。
- ・学生時代に頑張ったこと、打ち込んだことはなにか?
- ・そこでの経験で、自分の身についたものはなにか?
- ・なぜ自分が頑張れたのか?どんな課題があり、その課題にどう対応してきたのか?
- ・それら経験から分かった、自分の長所を書き出す
2、長所を具体的に表現する
キャッチコピーとは「自分がどういう人間なのか」を表現するものです。キャッチコピーを作るためには、自己分析で見つけた自分が一番伝えたいもの(長所)を短く、そしてインパクトのある表現に変化させる必要があります。
たとえば、「行動力」「協調性」「タフさ」「人間性」のような長所が見つかったとしたら、
それを具体的に詳しく表現するかを考えます。例えば「行動力」の場合も、1人で行動するのか、周りを巻き込むのか、色々なパターンが考えられます。
仮に、「わたしは手間を減らすため、アルバイト先で効率的な作業を提案してきた経験がある」という長所や経験が見つかったのなら、次はそれをインパクトのあるキャッチコピーに
変化させる作業が必要になります。
ただし、仕事にどう役立つかが分からないキャッチコピーにならないように注意が必要です。
たとえば、「私は読書家で、これまで〇〇冊という本を読んだ」「わたしは自転車で日本一周をした」というのは、ただの事実であり、そこから何を抽出し、仕事に関連付けてアピールできるかが重要です。
3、長所をキャッチコピー化する
長所を具体的に表現させることができたら、次はキャッチコピー化する手法についてご紹介します。
まず最初は、一番シンプルな方法をご紹介します。
それは、自分の長所を詳細かつストレートな言葉で表現する方法です。
このようなシンプルな表現方法は、インパクトは少々欠けるものの、面接官にアピールしたいポイントは明確に伝わります。
次は、比喩表現を使う方法です。比喩表現を上手く使うと、相手にイメージをしてもらいやすくなります。「わたしは万能ナイフです(臨機応変な対応力、協調性をアピール)」など、自分の長所をモノや動物に例えてみるのも良いでしょう。
また、比喩表現を入れる際に、予想される続きの言葉と真逆なものを繋げたり(アグレッシブなナマケモノなど)、反対の言葉を組み合わせる(話さないリーダーなど)を組み入れたキャッチコピーにすることで、より面接官の興味を引くことができます。
このようなキャッチコピーを作るためには、自己分析の際に書き出した、自分の長所や人柄を組み合わせてみると良いでしょう。しかし、インパクトを重視するあまり、相手が理解しにくいキャッチコピーになっていないか注意が必要です。友人など複数人に確認して、無理矢理つなげたキャッチコピーになっていないか聞いてもらうことをオススメします。
【自己PR別】キャッチコピーの例文
以下はよく使われるキャッチコピーの例と、その意味について記載します。
キャッチコピーとセットで、その理由とそれにまつわるエピソードを用意しておきましょう。
- 人間チャッカマン:周りの人間に影響力を与える
- 話さないリーダー:トップダウンでなくボトムアップ
- みんなを導く灯台:責任感とリーダーシップ
- できない理由ではなく、できる方法を考える人間:主体的・能動的に行動し問題を解決する姿勢
- 人間Wi-Fi:発信力
- 走りながら考える人間:行動力とチャレンジ精神
- 逆境ダイバー:逆境でも飛び込んでいく精神力、行動力
- 考える足です:行動しながら同時に思考できる
- 自動コンディショニング:状況を把握し、最高のパフォーマンスができる
- 三本の矢を束ねるヒモ:協調性と気配り
- みんなの武器発見機:観察力とコミュニケーション能力
- 刺身のつま:裏方で周りを引き立てる
- 舞台裏が私の舞台:裏方にまわり、行動するチームワーク力をアピール
- 刺し身のつまのような人間:裏方に徹して周りを引き立てた経験から
- 1000人に叱られた女:クレーム処理などのアルバイト経験から
- 私は1000回負けてもあきらめません:部活で万年補欠からレギュラーを勝ち取った経験から
- 逆境を栄養に成長する人間:逆境からリカバリーした経験から
- 柔軟性に芯がある:柔軟性でありながら、自分の考えも持っている
- スポンジ人間:粘り強さと忍耐力
- アクティブなナマケモノ:効率化したがる性格
- 万能ナイフ:臨機応変な対応力、協調性
- スケジュール帳が私の相棒:自己管理能力、計画的性をアピール
まとめ
キャッチコピーは、就活中にさまざまな選考過程で聞かれる可能性があります。面接の場で自分のキャッチコピーを考えるのは至難の業なので、就活に臨むにあたって事前準備をしておきましょう。
自分のキャッチコピーを考えることは、自分の強みやアピールのポイントを改めて把握することに繋がります。自己PRで他者と差をつけるチャンスにもなりますので、自己分析を深め、自分のアピールポイントを見極め、面接官が食いつくようなキャッチコピーを作り出しましょう。