会社説明会で聞けないことを聞きたい!
自分に合っている会社かどうか、一緒に考えてほしい。
ESの添削や、面接に向けてアドバイスしてほしい!
さまざまな理由で多くの学生が実施しているOB・OG訪問。
しかし、就活生の多くは、どんな質問をすればいいのか、事前準備は何をすればいいのか、不安に感じているようです。
そこで、今回はOB・OG訪問で使える質問40選と、注意点についてご紹介します。
OB・OG訪問ってそもそも何?
まずはOB・OG訪問とは何かをご紹介します。
訪問先としては、大学のゼミや研究室の先輩や、部活・サークルの先輩などが多く、大学のキャリアセンターで卒業生を紹介してくれる場合もあります。
ESや面接対策を手伝ってもらえたり、インターネットでは得られない社内の実情について聞けるなど、会社説明会では得られない貴重な情報を得られることがメリットです。
OB・OG訪問はアポイントから当日まで、気を付けなければならないビジネスマナーが多く、不安に感じている就活生も多いでしょう。
また、事前に質問を用意しておくことが重要になりますが、どんな質問をしていいのかわからない、という声もよく聞きます。
せっかくの機会を無駄にしないためにも、どんな情報を聞きたいのかを整理して、事前準備をしっかり行いましょう。
どんな質問ができるの?おススメ質問集
OB・OG訪問の目的は、企業のホームページや会社説明会だけでは知ることができない生の情報を聞いて、入社後のミスマッチを回避することです。
業界・企業研究を進めるためにも、当日は簡単な質問から、より疑問点を掘り下げる質問まで、幅広く聞いてみましょう。
OB・OGが話しかけてくれるのを待つのではなく、積極的に質問することが大切です。
当日が有意義な時間となるかは事前準備の質問にかかっているとも言えます。
具体的な質問をテーマ別に40選紹介しますので、自分が知りたい情報と照らし合わせて、ご活用ください。
1.業界・企業の実態について
OB・OG訪問を行う前に、業界や企業について、自分でも情報収集していきましょう。
企業のホームページや会社説明会などで得られる情報はとても有益ですが、抽象的なものが多く、会社・仕事の実態を知ることは難しいです。
当日は現場で働く社会人の先輩から、実際に働いた経験から得られた生の体験談や、社内の実態を聞いてみましょう。
また、OB・OG訪問で得られた情報は、エントリーシートや面接の志望動機で活かすことができるでしょう。
質問としては、こんなものが挙げられます。
- 同業他社と比較して、御社の強みを教えてください
- 業界全体の課題や、将来性についてどのように考えていますか?
- 御社の他社に負けない特長と、弱みを教えてください
- 入社して良かったな、と思うのはどんな時ですか?
- 御社にはどんな雰囲気の社員が多いですか?
- 御社で活躍する方に、共通している特徴はありますか?
- 他部署との付き合いや、社内の交流は活発ですか?
- 5年後、10年後に、御社が力を入れていくことは何ですか?
- 若手が活躍できる社風ですか?
- 転属や転勤はどのくらいのスパンで、どのように決められているか教えてください
2.業務内容の詳細について
業務内容についても、企業ホームページの情報だけでは、実際のイメージはつきにくいですよね。
そのため、実際に先輩がどのように働いているのか、実態を詳しく聞いてみましょう。
入社後のギャップを無くすために、ポジティブな面だけでなく、ネガティブな面も聞いてみることがポイントです。
また、同じ職種でも、業務内容は業界や企業によって大きく異なりますし、価値観も個人差があります。
複数のOB・OG訪問を通して、最も共感できる働き方や、尊敬できる先輩を探してみましょう。
- 入社後、最もやりがいを感じた瞬間はいつですか?
- 入社後、最もつらかったエピソードを教えてください
- ホームページの業務内容には〇〇とありましたが、具体的には何をするんですか?
- この業務に従事していて、身につくスキルやを教えてください
- 出社から退勤までの1日のスケジュールを教えてください
- 繁忙期を含めて、1年間のスケジュールイメージを教えてください
- 業務はチームで行うのか、個人ですることが多いのか、教えてください
- 先輩(OB・OG)の、仕事のモチベーションは何ですか?
- 先輩(OB・OG)が、仕事をする上で大切にしていることは何ですか?
- 自分は〇〇が得意なのですが、それを活かせる業務でしょうか?
3.福利厚生・待遇について
企業の福利厚生を、志望理由として重要視している就活生も多いでしょう。
仕事とプライベートの充実をはかるためにも、福利厚生は重要な会社のシステムですが、実態については実際に働いている人に聞いてみないことにはわからないことが多いですよね。
特に女性は、女性が働きやすい環境かどうかも気になるところです。
なお、具体的な給与など、デリケートな質問は避けましょう。
OB・OGとの信頼関係や、当日のコミュニケーションの様子を見て、質問することをお薦めします。
- 半期に1回の評価制度とホームページに記載がありましたが、評価の仕組みに納得していますか?
- 評価制度について、面談の内容などを教えてください
- 御社の福利厚生制度について、改善してほしい点はありますか?
- 御社の福利厚生制度で、これがあって良かった、と感じたものを教えてください
- 残業手当はきちんと支給されていますか?
- 有給休暇の取りやすさについて、どのように感じられていますか?
- 産休・育休は取得しやすい社風ですか?
- 産休・育休を取得されて、復職された女性社員はどのくらいいるか教えてください
- 女性の管理職比率は、どのくらいの高さですか?
- 「働き方改革」が推進されていますが、何か最近変わったことがあれば教えてください
4.キャリアについて
その会社に入社して、将来どのようなキャリアを歩むのか、具体的にイメージできることは重要です。
目的意識を持ち、高いモチベーションを保って長く働くために、自分が志望する業界や企業のキャリアパスを認識しておきましょう。
また、OB・OGが今後のキャリアについてどのように考えているのか、聞いてみましょう。
〇年後の自分の働く姿を思い描き、本当にその会社で実現できるのかどうかを、先輩の話を参考に確認しましょう。
キャリアについての質問は次のようなものが挙げられます。
- どんなビジョンを持って、御社に入社されたんですか?
- 〇年目にはチームリーダー、〇年目にはマネージャー、とキャリアパスの概要が募集要項に記載されていましたが、実際のところ、どうですか?
- 将来的に、〇〇の部署に配属を希望しています。入社後に意識すべきことを教えてください。
- 〇〇の業務にチャレンジしたい場合、勉強しておくべきことはありますか?
- リーダーやマネージャーになるためには、どんな能力が求められますか?
- 新入社員は、どのようなキャリアをイメージしておくべきでしょうか
- 今後、先輩(OB・OG)がチャレンジしてみたい仕事は何ですか?
- 仕事以外に、チャレンジしてみたいことはありますか?
- 5年後、10年後に先輩(OB・OG)が何をしていたいか教えてください
- 1つの部署にどのくらい長く配属されるのか教えてください
5.就活について
OB・OGは、就職活動においても先輩です。
先輩がどのような探し方でその会社を見つけ、なぜ入社を決めたのか、そのプロセスを聞いてみましょう。
自己分析の方法や、企業探しの方法、面接対策など、現在就活で悩んでいることがあれば、なんでも相談してみることをお薦めします。
質問の具体例は以下のとおりです。
- どんな方法で自己分析を進めていましたか?
- 本日、私に対する第一印象はどのようなものでしたか?
- 就活の際、具体的にどんな自己PRや志望動機を使用していたか教えてください
- 面接対策の方法を教えてください
- 御社以外で悩んだ業界や企業はありましたか?
- その中で、なぜ御社に入社したのか、決めてを教えてください
- 業界・企業研究で意識すべきポイントを教えてください
- 先輩(OB・OG)が面接を受けた際に印象的だったことはありますか?
- ESや面接時に注意すべきことを教えてください
- 御社や大手会社が開催しているもので、参加しておくべきおすすめイベントはありますか?
NG質問はあるの?
繰り返しですが、OB・OG訪問の目的は、入社後のミスマッチを回避することです。
そのため、会社説明会や面接時には聞きにくい、少し踏み込んだ質問をすることもあると思います。
せっかく時間をとってくださった先輩に、迷惑をかけてしまうような質問をしないよう注意しましょう。
たとえば、企業ホームページを見たらわかるような基本的な質問や、プライベートに踏み込みすぎた内容は避けてください。
たとえば、下記のようなものが当てはまります。
- 御社のビジョンは何ですか?(ホームページを見たらわかる内容)
- 海外展開はされていますか?(ホームページを見たらわかる内容)
- 休日出勤はありますか?(デリケートな質問)
- 給料はどれくらいですか?(デリケートな質問)
- サービス残業は多いですか?(デリケートな質問)
- 仕事は楽しいですか?(クローズドクエスチョン)
OB・OG訪問時の注意点
オープンされていない企業の実態を知ることは、就活を有利に進めるにあたって大きな武器になります。
しかし、踏み込みすぎた質問が失礼にあたることもあるので、充分注意しましょう。
先輩に好印象を残せれば、OB・OGを通して、人事部や面接担当者に伝わる可能性もあります。
逆に、OB・OG訪問のマナーが悪く、悪い印象を残してしまうと、選考でも不利になりかねません。
そこで、以下の注意点を意識して、訪問を行いましょう。
1.相手に合わせて質問の内容を考える
OB・OG訪問は、志望企業の先輩が貴重な時間を割いて対応してくださいます。
一言でOB・OGと言っても、社会人経験の長さや職位、業務内容はさまざまなので、アポイントを取った先輩によって、質問の内容も変えるよう注意してください。
たとえば、入社1~3年目の若手社員を訪問する場合、年齢も近いので就活の経験談や、新入社員の働き方についてなどを質問するのが良いでしょう。
5年目以上の中堅社員であれば、リーダー職やその後のキャリアプランについて聞いたり、10年目以上のベテラン社員であれば企業の経営や仕組みについて、聞いてみるのもおすすめです。
また、他の企業の話や、他の職種の話は避けましょう。
A社の先輩にOB・OG訪問をしているのに、「B社の特徴って何ですか?」「B社とC社の違いについて教えてください」などの質問は、的外れです。
先輩に話を聞いているにも関わらず、事務職やほかの職種について詳しく聞くことは避けた方が良いでしょう。
2.メモをとりながら聞く
社会人の先輩とじっくりマンツーマンで話せる機会はめったにありません。
ESを作成する際や、面接で話す内容に活かすためにも、しっかりメモを取りましょう。
先輩としても、熱心に話を聞いてくれていることに好印象を受けるでしょう。
会社に入社後も、新しいことを学んだり、誰かに教えてもらう際には、メモをとるのがビジネスマナーです。
今のうちに癖をつけておきましょう。
また、メモを取る内容でなかったとしても、OB・OGが熱心に話をしてくださっている時にはうなづいたり、「そうなんですね、参考になります!」などのコメントをするなど、リアクションをとりましょう。
3.態度・マナーには気を付ける
就活生の中には、就活の一環としてとりあえずOB・OG訪問もしておこう、といった考えの人もいるかもしれません。
OB・OGは普段の業務もある中で、わざわざ時間を割いて学生の対応をしています。
この業界や企業に関心がある、という姿勢をしっかり見せましょう。
また、先述の通りメモを取ったり、しっかりレスポンスを返して、先輩が話しやすい雰囲気を作ることを心がけてください。
コミュニケーション能力は社会人としても必須のスキルです。
具体的には、相手の目を見て話したり、敬語などのマナーにも注意しましょう。
OB・OG訪問は一般的にメールや電話でアポイントをとることが多いため、その際にも依頼から当日のお礼まで、失礼のないようにしてください。
また、OB・OG訪問を行う前に、業界や企業について、自分でも情報収集していきましょう。
業界の常識や、企業の特色、職種について、全く知らない状態で形式的な質問だけするのは失礼にあたりますし、有益な情報は得られないでしょう。
方法としては、インターネットや四季報、業界地図、書籍などさまざまなものがあります。
まとめ
今回はOB訪問で使える質問40選をテーマ別にご紹介しました。
また、その際の注意点やNG質問についても、ぜひ参考にしてください。
OB・OG訪問は1時間程度で行われることが多いため、優先順位をつけて質問を用意しておきましょう。
事前にメールで質問事項を知らせておくのもおすすめです。
OB・OG訪問の機会を活かして、就活を効率的に進めていきましょう。